KBM コロンビアCAヒツジ血液寒天培地
使用目的
“KBM”コロンビアCAヒツジ血液寒天培地は、臨床検体からグラム陽性球菌を分離するための選択培地です。
特長
1.混合菌感染の臨床検体ではグラム陰性桿菌の旺盛な発育、トキシン産生などによってグラム陽性球菌の発育が抑制され、血液寒天培地等の非選択培地では検出できないケースがありますが、本培地を使用することにより検体中の少量のグラム陽性菌も検出可能になります。
2.腸内細菌の発育抑制のためにナリジキシン酸(NA)が用いられている選択培地では、プロテウスの発育が阻止されず培地全面にコロニーが遊走するため、同時に発育したグラム陽性球菌の釣菌が困難ですが、NAをアズトレオナムに変更することによりこの問題は解決されます。また発育不可能であった一部のブドウ球菌の発育もこれにより改善されます。
3.基礎培地の改良によりレンサ球菌の発育支持力が向上しました。従来の血液寒天培地では発育が弱いかまたは非発育の菌も良好に発育します。
組成
(精製水1Lに対して)
ペプトン…………………………………….18.0g
酵母エキス …………………………………..5.0g
ナイアシン …………………………………..0.5g
デンプン………………………………………1.0g
塩化ナトリウム ……………………………..5.0g
寒天…………………………………………15.0g
コリスチン …………………………………250000U
アズトレオナム ……………………………..0.005g
ヒツジ脱繊維血液………………………….50.0mL
品質管理
Streptococcus pyogenes ATCC 19615 良好発育、β溶血
Streptococcus pneumoniae ATCC 6305 良好発育、α溶血
Staphylococcus aureus ATCC 25923 良好発育、β溶血
Proteus mirabilis ATCC 12453 発育阻止
使用法
1.検査室に届けられたサンプルはできる限り早く培地に画線塗抹する。
2.35℃、18~24時間、5%炭酸ガス培養する。
3.24時間培養後に細菌の発育を認めない場合は、さらに24時間培養する。
各菌種のコロニー性状
レンサ球菌 小、白色~灰白色、βまたはα溶血
腸球菌 小さいがA群レンサ球菌よりも大きい、灰白色、αまたはβ溶血
ブドウ球菌 大、白色~灰白色またはクリーム色~黄色、βまたは非溶血
ミクロコッカス 大、白色~灰白色または黄色~オレンジ色、βまたは非溶血
コリネバクテリウム 小~大、白色~灰白色または黄色、βまたは非溶血
カンジダ 小、白色
グラム陰性菌 発育阻止
品番 | 42060 |
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容量 | 10枚 |
価格 | 1,900円 |
保存方法 | 冷暗所(2~10℃) |
有効期限 | 75日 |
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